タッチパネルディスプレイでDTM/ボカロ調声を超効率化してみた | G.C.M Records

アイキャッチ画像「タッチパネルディスプレイでDTM/ボカロ調声を超効率化してみた」

タッチパネルディスプレイでDTM/ボカロ調声を超効率化してみた

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はじめに

こんにちは、ボカロPのアンメルツPです。

今回は、「タッチパネルディスプレイでボカロ調整を効率化する」ことについてお話しさせていただきます。

私は鏡音リン4人によるユニット「4-Rin’ Melts」の楽曲であったり、
鏡音リン・レンのデュエット曲など、複数のVOCALOIDが歌っている曲をよく作っています。

それに伴って大変なのが、ボカロの調声作業というわけです。

どこが大変かというと、単純に人数が多いというのが一番です。

鏡音リンだけで4人をユニゾンして自然な音声にするために、それぞれ異なる調声をやっているんですが、
ダイナミクス(DYN)と呼ばれる音量を上下するパラメーターやピッチベンドなど
一人あたりに大体1時間ぐらいはかけてやっています。

メイン・コーラスとも4人で合計8人分の調声が必要となり、
そこから単純計算すると1曲につき10時間以上ボカロ調声に時間がかかる計算です。

タッチペンでPiapro Studioのパラメータを自由自在に描く

どうにか効率化できないかと考えていたところ、
思い出したのが、10万円給付金の時に買ったタッチ対応のディスプレイでした。

当初は単純に目の前にあるディスプレイをタッチ操作できたら
作業が楽になるんじゃないかと、具体的な目的を限定せず漠然とした思いで買いつつも、
結局はデスクトップPCであればマウス操作の方が快適だと思い半分腐らせていたのですが、
ふとこれを思い出して、いざPiapro Studioで使ってみたら功を奏しました。

その実演した動画がこちらです。

ディスプレイ上で直接タッチしてなぞることで、
パラメータのカーブを簡単に描ける
というわけです。

しかもPiapro Studioが素晴らしいのは、
キーボードの「→」(右矢印)を押すとちょうど1小節分スクロールできることです。

これがすごく便利で、利き手でパラメータを描きながら反対の手で画面を送っていけば
タッチペンをあまり動かさないまま、工場の生産ラインのような勢いで調声ができるようになります。

ダイナミクス(DYN)のざっくりカーブを動かすような調声は、
曲を再生しながらそれと競争ができるんじゃないかというくらい速くなりました。

たまに雑に操作してしまいカーブが不自然になる事もありますが、
それは後から修正すればいいので、それを補って余りあるほどの作業効率化といえます。
実際に使ってみたところは、大体2倍ぐらいの速さで調声できるようになったんじゃないかと思います。

1人1時間かかってるところが30分になれば、8人分で数時間の効率化ですので
この浮いた数時間で別のことができるようになるのはとても大きいです。

手首の負担軽減にもおすすめ

今回使ったのはこちらです。

LCD-MF241FVB-T | タッチモデル | IODATA アイ・オー・データ機器
https://iodata.jp/product/lcd/tp/lcd-mf241fvb-t/

私はAmazonで買いましたが、品切れ状態のことが多いようなので
ヨドバシカメラIODATAの直販辺りが確実かもしれません。

タッチ対応のノートパソコンや液タブ持ってる人も
似たようなことはできるはずです。

絵師さんの方で、元々イラストを描いていたがボカロ曲も作りたい場合は重宝すると思います。

単純な作業の効率化以外だけでなく、手首にかかる負担の軽減もできますね。

ボカロPの職業病?として、腱鞘炎というのがあると思います。
DTMは無数のマウスやキーボードの操作が必要で、
場合によってはマウスの繊細な移動の繰り返しもあったりします。

そういった単純作業の繰り返しが地味に指や手首に負担を与えてくるので
マウスクリックの代わりにペンを動かすことで、
特定の部位に負担がかかるのを軽減できるというわけです。

タッチ操作で、Cakewalkの画面スクロールや拡大縮小もできる

ちなみに同じ操作を、手持ちのDAWでも試してみました。

Cakewalkで同じようにピッチベンドのパラメーターを操作できないか試してみましたが、
ペンを動かすとピアノロール画面が横にスクロールしてしまいうまくいきませんでした。

ただスクロールさせる目的には向いていますし、
ミキサーの画面でつまみやノブを回したり上下させることはできました。
まあ、タッチペンというよりは単純にタッチ操作できるよ、という感じですね。
こういう操作であれば直接手を使った方が楽です。

とりわけピンチイン(二本の指でつまむような操作)で縦横方向の拡大縮小が
スムーズにできるのはかなりいい感じですね。

おわりに

タッチパネル対応ディスプレイは一時もてはやされた記憶がありますが、
その後は完全にタッチメインのタブレットとマウス&キーボードのパソコンといった
分業が確立してしまった感もあります。
おそらく当初の私と同じように思った人が多かったからではないでしょうか。

この度「Windows11」が正式発表されたようなので、
こういったタッチ方面への対応も改善されていったらいいなと思います。

ソフト側も、パソコンならではのタッチ操作をより突き詰めたUIになったらいいですね。
正直DAWの見た目はずっと前近代的なものを引きずっていると思うので。

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著者「アンメルツP」について

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