第4回プロセカULTIMATE応募楽曲「捲土唱来/鏡音リン・レン」公開中! | G.C.M Records

第4回プロセカULTIMATE応募楽曲「捲土唱来/鏡音リン・レン」公開中!

はじめに

第4回プロセカULTIMATE応募楽曲となる
gcmstyle(アンメルツP)の新曲「捲土唱来(けんどしょうらい)」
2026年2月27日に公開しました。

一度負けても、泥臭くてもいいからもう一度立ち上がって栄光を掴みにいく。
そんなすべてのプレイヤー・挑戦者に捧げる物語曲です。

また、この曲は記念すべきニコニコ動画100曲目のオリジナル曲でもあります。
2008年にニコニコ動画に最初の曲を投稿してから18年。
その節目にふさわしい、全力を注ぎ込んだ作品になりました。

▼YouTube

▼ニコニコ動画

クレジット

■作詞・作曲・編曲・調声:gcmstyle(アンメルツP)
■イラスト:るみあ(@imocompact
■動画:三重の人(@mienohito_1983
■タイトルロゴ:猫凪みさお(@misao_n
■歌:鏡音リン・レン

タイトル「捲土唱来」について

四字熟語「捲土重来(けんどちょうらい)」の造語です。
「土煙を巻き上げて、失われた歌(唱)が帰ってくる」という意味を込めました。

なぜ「物語曲」なのか

これまで私はプロセカULTIMATEに3作品応募してきました。

第1回「人生」では、バーチャル・シンガー6人による人間讃歌を
すべてソロで作り上げ、幸運にも採用されました。

第2回「完全数」では、同じく6人で数学への愛を詰め込みました。

第3回「輪連螺旋理論」では鏡音リン・レンで、
ピアニストのよみぃさんとのコラボを行いました。
こちらも残念ながら不採用でしたが、
渾身のバラードとして多くの方に届けることができた作品です。

そして今回は、鏡音リン・レンの「物語曲」を選びました。

リンとレンという2人がいるからこそ、
対立と融合の「脚本」を演じることができる。
物語曲はリンレンが得意な表現のひとつですが、
振り返ると、私自身あまり「物語曲のど真ん中」をちゃんとやったことがなかった気がします。

ULTIMATEという舞台で、前回に引き続き、長くお世話になっているリンレンの2人を送り出したい。
その想いから、今回は物語曲を選びました。

「捲土重来」――一度敗れたものが土煙を上げて再び立ち上がる。
「人生」であまり描かれていない「挫折から栄光を目指す道」を表現したい。
そんな思いもありました。

また今回のテーマ選びには、地元サッカーチーム、ジェフユナイテッド市原・千葉の
J1昇格プレーオフでの劇的な逆転勝利(0-3からの4-3)、通称「フクアリの奇跡」も影響しています。

「終わった」と思われた場面からの奇跡的な再起を、目の当たりにしたあの衝撃です。

「捲土唱来」のストーリー

関係者に送ったものをほぼそのままの形で掲載します。

1番

【1A-1】(レン/発見と好奇心)

冒険家でありエンジニアでもあるレンは、
古い伝承を頼りに自作の小型飛行機で未踏の地へ向かい、
半ば偶然に巨大な地下遺跡を発見する。

内部へ進むにつれ、現代を遥かに凌駕する古代文明のオーバーテクノロジーに魅了されるレン。

その最深部で、ひときわ異彩を放つ「巨大な箱舟(アーカイブ)」と出会う。

【1A-2】(リン/目覚めと戸惑い)

箱舟の中枢システムの片隅に、埃を被ったホログラム起動装置がある。
レンがそれに触れた瞬間、システムが数千年ぶりに拍動を始める。

起動したホログラムの精霊・リンが現れる。
長い眠りから覚めた彼女の第一声は
「また誰かが呼んでいるの?」「また、光があったの?」という戸惑い。
眩しそうに光(システム)とレンを見つめる。

【1B】(衝突/現代の技術 vs 古代の傷)

古代の人々は滅びゆく運命の中、
自分たちの技術と記憶を未来へ託そうとリンを「タイムカプセル」として制作した。
しかし、当時の人々は互いに争い、想いが一つにならなかったために箱舟は飛べなかった。

レンはリンの境遇や「託された想い」を深く知らないまま、
興味本位と野心で「俺のエンジンを積めば飛ばせる」と、自分の小型飛行機のエンジンを取り外し、
箱舟に移植・改造して強引に接続しようとする(退路を断つ)。

リンは自分のことを「失敗作」だと思い込んでいる。
かつての争いによる「飛べなかった心の傷」から、レンの強引な手法に不安と拒絶を示す。

【1サビ】(不完全な浮上)

現代の爆発的な推進力によって、箱舟が地響きと共に動き出す。

猛烈な土煙を巻き上げ、巨大な船体が浮上する。
しかし、レンの「技術」だけでは物理的に持ち上げるのが精一杯。
リンとの「想い」がまだ通じ合っていないため、成層圏を突き抜けるような真の飛翔には至らず、
荒々しく大地を離れる段階に留まる。

2番

【2A】(リン中心/記憶の深層・真実)

1サビでの強引ながらも確かな「浮上」体験と、レンの熱量に触れたことで、
リンのコアメモリの深層領域(破損していたと思われていた領域)がアクセス可能になり、
1番で語った「争い」や「滅び」の記憶の裏側にあった、別の光景を思い出す。

滅びが確定した最期の夜まで、震える手でプログラムを修正し続けていたエンジニアたちや、
箱舟のメンテナンスをしていた職人たち。

「自分たちは助からないが、この歌だけは未来へ届ける」と、
涙を拭って楽譜を作ったり、歌を歌い続けた人たち。

そしてリンは自分は捨てられた「失敗作」ではなく、
絶望の中で唯一未来へ放たれた「希望(託されたもの)」だったのだと気づく。
「それでも私(リン)がいる理由」を再認識する。

【2B】(レン中心/共鳴と再定義)

リンから語られた「最後まで諦めなかった古代の人々」の姿に、レンは自分自身を重ねる。
レン自身もかつて、自分の作ったもの(小型飛行機もそのひとつである)や夢を
「時代遅れ」「失敗作」と社会から否定され、見捨てられた経験を持っていた。
「あいつら(古代人)、俺と同じだ。最後まで諦めなかったんだ」と、時を超えた連帯感を感じる。

「ここで終われば『失敗』になる。でも、俺たちが飛ばせば、それは『未完成』だったことになる」
「続きを書くのは俺たちだ」

【2サビ】(同期・加速)

箱舟は、特定の周波数の「歌(振動)」が船体に行き渡ることで、
特殊な装置が浮力を生む「音響共鳴」で浮遊する設計
であることが明らかになる。

1番ではただの「騒音」だったエンジンの排気音。
2番では、レンがエンジンの回転数を緻密に制御し、
その振動数を古代の設計図にある「周波数(キー)」にピタリと合わせる。
するとエンジンの唸りが、ある一点で「轟音」から「和音」に変わる。
船体そのものが楽器のように共鳴し、レンのエンジン音を増幅して、
美しい「歌」のように響き始める。

現代のパワー(音圧)がないと届かないが、
古代の周波数(旋律)がないと響かない。

船内の警告灯(赤)が全てクリア(青(正常/空の色)に変わり、
箱舟は土煙を上げて力強く舞い上がりはじめる。

【間奏】(走馬灯と上昇)

2サビでの加速により、機体は安定を取り戻し、ぐんぐんと高度を上げていく。

コックピットの窓から見える地上の景色は、次第に地図のようなスケールへと変わる。

高速で流れる景色と共に、二人の脳裏に「走馬灯(フラッシュバック)」が駆け巡る。
かつての古代文明の栄華、滅びの瞬間の絶望、レンが泥にまみれて足掻いた日々、
そして二人が出会った奇跡。それら全ての記憶が、さらなる上昇への燃料となる。

3番&大サビ

【3サビ導入】(静寂・ゾーン)

雲を突き抜け、成層圏の入り口に達した瞬間。
激しい振動と轟音がふっと消え、一瞬の「無重力(静寂)」が訪れる。

二人は互いの顔を見合わせる。言葉はいらない。
レンは「古代の夢を全て背負う覚悟」を、リンは「未来への希望を信じる覚悟」を瞳に宿し、
呼吸を合わせる。

【3サビ】(覚醒・意志の交錯)

再び上昇が始まる。意志の完全な一致。

レンが冒険家として道を切り開き、リンがナビゲーターとしてその軌道を補正し彩る。
二つの異なる文明(古代と現代)が、対立ではなく「和音」として響き合う。
機体を包むオーラの輝きがどんどん増していく。

【ラストサビ】(捲土唱来の成就・世界の書き換え)

成層圏を突破し、宇宙空間へ。
機体そのものが強烈な光源となり、眼下の世界へ向けて「光の雨(歌)」を降らせる。

その光は、過去(廃墟)も未来(現代の都市)も等しく照らし、
世界そのものの色を鮮やかに塗り替えていく。

地上では、光と同時に、古代の叡智の象徴としての楽譜が紙吹雪のように舞っている。

【アウトロ】(衛星・継承)

重力を完全に振り切り、箱舟は地球の周回軌道に乗る。
箱舟はこの星を回り続ける人工衛星となった。
彼らはそのまま空に留まり、世界を照らし続ける存在となるだろう。

二人は、眼下に広がる青い地球を見下ろし、成し遂げた満足感と喜びで笑い合っている。
その笑顔の余韻を残したまま、物語は幕を閉じる。

制作陣について

るみあさん(イラスト制作)

今回のMVを支える60枚以上のイラストは、
すべてるみあさんが描いてくださいました。

キャラクターデザインの段階から密にやり取りをして、
「泥臭い挑戦者」としてのレン、
「美しい守護者」としてのリンの世界観を共有しました。

ストーリーの各場面を丁寧にラフに起こし、
清書まで驚異的なスピードで仕上げてくださいました。

全編を通してキャラクターの表情や場面の空気感を見事に描いて頂いたと重います!

三重の人さん(動画制作)

三重の人さんには、
第2回「完全数」、第3回「輪連螺旋理論」に続いて動画制作をお願いしました。

方向性として私がお願いしたのは
「アニメのオープニング風に、イラストの全景を活かすシンプルな演出」です。

60枚以上のイラストを一枚一枚しっかり見せながら物語が進んでいきます。
楽曲の世界観を最大限に活かしたMVになったと思います。

猫凪みさおさん(タイトルロゴ制作)

タイトルロゴは猫凪みさおさんに制作していただきました。
歯車をベースに「唱」の字が印象的なロゴで、曲の力強さを象徴しています。

音楽面について

この曲はBPM280のプログレッシブ・ロックです。

音ゲーの高難度曲に使われるような
テクニカルなプログレッシブ・ロックをずっと前から作りたいと思っていて、
今回ULTIMATEという舞台ということで、挑戦しました。

プログレッシブ・ロックの魅力は、「これ破綻するんじゃないか」というギリギリの緊張感が
最後にきちんと着地するところにあると思っていて、
特に1番Aメロや2番の間奏では、バランスを何度も考えながら組み立てました。

ピアノは、この曲では「打楽器」として扱う意識で鳴らしています。

ギターは相変わらず打ち込みによる制作です。
以前はエレキギターはすべてRealStratで作っていたのですが、
前作「大人になることは終わりではない」から新しくRealLPCを導入したことで
よりこの手のジャンルに馴染む音になっているのではないかと思います。

リンとレンの歌い分け

ボーカルは鏡音リン・レン V4Xを使用しています。

1番ではレンとリンがそれぞれソロで歌い、Bメロの掛け合いを経て、サビで声が重なります。
3サビではより細かい掛け合いが入り組んでいきます。

大サビでは、前半ではリンとレンが常にユニゾンで歌い、コーラスはオク下ですが、
「初めて知った『星は美しい』と」に代表されるここぞという場所では、
リンとレンに別々のメロディを歌わせ、さらにコーラスも全員でのハーモニーに切り替えています。

おわりに

毎回ULTIMATEは全力を超えたエネルギーを注ぎ込んでいるので、
投稿するとどっと疲れが出ます。

あとは皆様の審判をお待ちしております。
ぜひ聴いていただけたら嬉しいです。

引き続き応援よろしくお願いします!

歌詞

「捲土唱来」

作詞/作曲/編曲:gcmstyle(アンメルツP)
歌:鏡音リン・レン

錆びた伝承(うわさ)が 導く 未踏の地の
静かな伽藍の奥の奥 確かにうねる熱よ
見つけた それは棺? それとも希望の箱?
封印されし抜け殻一ついま 眼の前に

旧き眠りは 戸惑いとともに覚め
妙に真っ直ぐな瞳ふたつ じっと見つめるばかり
やめてよ私はゴミ 争う果てのレガシー
歌を遺すミッション できない 木偶の坊で

限界はやらなきゃわからない
千年飛べなかった とっくに諦めたの
このエンジンをくれてやる
痛い 煩い
五月蝿い 眠る化石に
生命(いき)を吹き込め

轟け いま瓦礫どもを 蹴散らして
泥にまみれ よろけて それでもこの 舵だけは
離すな さあ 傷さえ 揚力へ変え
軋む音が 怖くて 懐かしくて あたたかくて
飛べる まだ飛べる ここから

旧きメモリー 熱を帯び蘇る
涙の中振るうハンマー 最期に紡ぐ回路
知識と歌声たちを 守り抜くアーカイブ
「ごめんね」「行っておいで」——私は”未来”だった

悔しいな 俺も同志だぜ
飛べるわけがないって 決めつけられていたんだ
あんたらの夢 終わらせない
これも失敗じゃない
ただの未完成な伝説譚

響けよ 骨ごと揺さぶる周波数で
設計図はハーモニー 共鳴しあうエンジンを
止めるな 排気音は歌声のように
聴こえてるか お前ら 土埃が 見送る声
飛べる いま飛べる ここから

ノイズの果て シンクロする ゼロの領域(ゾーン)
約束への道へと 勝着への舵を取れ
貫け いま青い成層圏を超え
錆びたはずの 願いが 目を覚まして 光となる
飛べる なお飛べる

ああ 歌が 世界を満たしてく
過去も 今も あまねく照らして
汗や 泥も 翼だったんだ
初めて知った 「星は美しい」と
やっと 掴んだ明日へと

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