【全曲紹介】鏡音バラードソング集2『ふたりのねがい また、ここで』聴きどころ徹底解説&ボーマス61頒布情報 | G.C.M Records

【全曲紹介】鏡音バラードソング集2『ふたりのねがい また、ここで』聴きどころ徹底解説&ボーマス61頒布情報

こんにちは、gcmstyle(アンメルツP)です。

先日の「VOCALOID STREET 11」にて、新作コンピレーションアルバム『ふたりのねがい また、ここで』を無事にリリースすることができました。

スペースにお越しいただいた皆様、さっそく通販やダウンロード版をお求めいただいた皆様、
本当にありがとうございます。

さて、今週末11月29日(土)は、東京で開催される
「THE VOC@LOiD M@STER 61(ボーマス61)」に参加します。

イベント直前特集記事として、今回はアルバムに収録された全13曲の聴きどころを、
主催の視点からじっくりとご紹介したいと思います。
(Xでの楽曲紹介をまとめたものです)

ぜひ、作品を楽しむためのガイドとしてお楽しみください。

『ふたりのねがい また、ここで』全曲レビュー

今回のアルバムは「言葉の力を感じられるバラード」をテーマに、
13名のボカロPに、それぞれの解釈で鏡音リン・レンの歌声を紡いでいただきました。

01. シャボン玉さらさ/ごめんなさいが言えなくて

アルバムの幕開けを飾る、儚くも美しいポップバラードです。
三拍子のゆったりとした導入から、後半にかけて四つ打ちへと展開していく心地よい変化が印象的です。

「触れたら割れて消えてしまうからこそ、心に残る」というシャボン玉のような言葉の性質を丁寧に描いており、「ことばを大事にする」というアルバムのコンセプトを体現した一曲です。

※動画は鏡音リンNTが歌っていますが、アルバムにはV4Xバージョンが収録。

02. こたえあわせ/あ子

あ子さんならではの、具体的なシーンや内面をえぐるような心理描写が光るリンのソロバラードです。
「夜中の3時の言葉は邪悪だ」といったリアルな表現が胸に刺さります。

優しいけれど、どこか声を振り絞るようなリンの調声が、飲み込めない失恋の痛みに寄り添います。

03. マボロシ/めろくる/Mellowcle

失恋をテーマにしながらも、洗練されたお洒落な雰囲気に引き込まれるジャズ・バラードです。
ゆったりとした6/8拍子に乗せて、ギターやブラス、エレピが繊細に絡み合います。

バーの片隅でグラスを傾けながら聴きたくなるような、大人の喪失感と包容力を感じさせる一曲です。

04. 打ち出の小槌/錦

王道的なコード進行とスウィング感のあるリズムが、まるで人生の行進曲のように響きます。
「実はもう満ち足りていて何も変わりたくない」という、逆説的な幸福論を歌う歌詞が深いです。

便利な道具に頼りがちな現代において、一歩ずつ前に進んでいく強さを感じさせてくれます。

05. ◎/oQ

「言葉の力」というテーマに対し、
「言葉を自由に扱えない者の想い」という視点で挑まれた衝撃作です。
地面に向かって静かにつぶやくようなレンの歌声が、心の中のモヤモヤをそのまま音にしたように響きます。

「心とか音だけで通じ合えないかなあ」という切実な願いに、
救われる方も多いのではないでしょうか。

06. 茜/サバコP

気だるげなアンニュイさの中に、確かな熱を秘めたポップロックバラードです。
生音のような質感のドラムやストリングスと、多彩な電子音が織りなすサウンドスケープが魅力的です。

感情を抑えたリンの歌声が、深い悲しみの淵にいる人に
静かに、ただ隣で寄り添ってくれるような優しさを持っています。

07. しばらく会っていないだけ/シルミシロン

大切な人の死という現実を受け入れきれない、「残された人」の心情を淡々と描いた一曲。
「二度と会えないことわかっている。だけど、ただしばらく会っていないだけ」というフレーズが、
痛ましいほどの未練と愛を表現しています。

リンとレンのデュエットですが、レンがどのように登場するかは、
ぜひフルで聴いて確かめていただきたいポイントです。

08. ナイトライト/れれれP

前作『ふたりのねがい』収録の「ぼくのしあわせ」の世界観を受け継ぎつつ、
より力強い確信に満ちたメッセージソングになっています。
「同じ願いを共有すれば、離れていても怖くない」という強い絆を歌います。

れれれPさんらしいキラキラとした懐かしいサウンドと、
最後のレンのリアルなハミングが心地よい余韻を残します。

09. MOON/YASUHIRO(康寛)

広大な宇宙を舞台にした、幻想的で心温まるSFバラードです。
全体を包む浮遊感のある雰囲気と、効果的に使われている電子音のアクセントが心地よい一曲。

「宙の香りに気付いてる?」といった詩的な問いかけを、リンが優しく語りかけます。
一つの物語を大切に読み聞かせてもらっているような、温かい気持ちになれます。

10. テールランプ・シンフォニー/gcmstyle(アンメルツP)

私の書き下ろし曲です。
夕暮れの国道、前を走るキッチンカーとの束の間の併走を描きました。

見ず知らずの他者の人生に思いを馳せ、「お疲れ様、またどこかで」と心の中でつぶやく。

日常の何気ない瞬間に潜む物語と、社会の中で生きる人々への静かな連帯感を、
シティポップ調のサウンドに乗せました。

11. あの春で待ってて/市瀬るぽ

鏡音リン・レンのデュエットが織りなす、希望に満ちた卒業ソングです。
ピアノの美しい旋律と透明感あふれるサウンドが、視界が広がっていくような前向きなイメージを想起させます。

いつかまた出会う日を願って前を向く、
みずみずしくキラキラとした未来へのメッセージが詰まった一曲です。

12. WondeЯ/はるっぱー

「不思議の国のアリス」と作者ルイス・キャロルをめぐる物語を再構築した、
幻想的かつメタフィクションなバラード。
創作と現実、過去と未来の関係性を深く問いかけます。

「見知らぬ誰かに届く」という創作の奇跡をテーマにしており、
主催として初めて聴いたときに涙が止まりませんでした。
鏡音史に残る名曲だと確信しています。

13. ここに居る/Noz.

アルバムの最後を飾るのは、サブタイトル「また、ここで」に真っ向から挑んだストレートな作品。
過去の思い出のカケラを拾い上げながら、「『私』という今まで」を肯定していくノスタルジックなバラードです。

「思い描いた日々は死んでゆけど、あの日の想いだけは生きてゆく」というフレーズが、
色褪せることのない心の核を教えてくれます。

ボーマス61 頒布情報

今週末のボーマス61にて、このアルバムを頒布いたします。
東京では初の頒布となります!

日時:2025年11月29日(土)
会場:TRC東京流通センター 第一展示場
サークル:G.C.M Records
スペース:H01,02

頒布物一覧

【新譜】
鏡音バラードソング集2「ふたりのねがい また、ここで」 2,000円
※CD+ダウンロードカードのセットです。

【準新譜・既刊】
「人生」アレンジアルバム「それぞれの人生」 2,000円
フルアルバム第9弾「人生日誌」 1,500円
「輪連螺旋理論」DLカード+クリアファイルセット 1,000円
「人生」7バージョン収録 DLカード+クリアファイルセット 1,000円
書籍「ボカロビギナーズ!ボカロでDTM入門 第ニ版」 2,400円

【コンピレーションCD・画集】
kagamination2 本編 2,500円
kagamination2 輪響 1,500円
kagamination2 連昂 2,000円
kagamination2 フルセット(紙袋つき) 6,000円

【グッズ】
アクリルスタンド 各1,200円(6種購入でロゴ付きます)
「人生」缶バッジ 各300円
人生万年カレンダー+アクキー 1,500円

通販・ダウンロード販売も実施中

イベントに来られない方は、通販やダウンロード販売をご利用ください。

▼BOOTH(CD配送/ダウンロード版)
https://gcmstyle.booth.pm/items/7650216

▼特設ページ(その他委託ショップ情報など)
https://www.gcmstyle.com/rl_ballad2/

▼クロスフェード動画

それでは、ボーマス61の会場でお会いできるのを楽しみにしています!

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著者「アンメルツP」について

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